古着Tシャツの定番といえば、誰もが一度は目にしたことのある「Hanes(ヘインズ)」。シンプルで着心地がよく、特にアメリカ製のヴィンテージヘインズTシャツはコレクターにも人気です。そんなヘインズTシャツは、実は“タグ”を見ることで製造された年代をある程度特定できるってご存知ですか?
本記事では、ヘインズTシャツのタグのデザイン変遷とその年代を分かりやすくまとめ、初心者でも簡単に判別できるようにガイドします。古着の買い付けや転売をしている方、単にヴィンテージファッションを楽しみたい方にも役立つ情報満載です!
ヘインズ(Hanes)ってどんなブランド?
ヘインズは、1901年にアメリカ・ノースカロライナ州で創業された老舗下着メーカー。Tシャツやアンダーウェアを中心に世界中で愛される定番ブランドとなっており、日本でもユニクロや無印と並ぶ人気を集めています。
特に“BEEFY-T”シリーズに属するTシャツは厚手で丈夫、アメカジ好きから絶大な支持を得ています。
年代別タグの特徴と見分け方
🔴【1960年代〜1970年代前半】大文字ロゴ
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白地の布タグに赤で縁取られた「HANES」ロゴが特徴。
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ロゴの左にはS・M・Lなどの英語サイズ表記、右側には数字でのサイズが表記されています。
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洗濯表示や素材表記はないものもありますが、コットン100%が主流。「BREESE SHIELD」や「WIND SHIELD」の記載も特徴です。
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タグは柔らかくて痛みやすいので、判別する際には注意が必要です。
- 1965〜1970年頃の製品には「HANESPORT」というロゴが入ったタグがついている場合もあります。
🔴【1970年代】レッドフラッグタグ
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『レッドフラッグタグ』と呼ばれる、白地のタグにシンプルな「Hanes」小文字ロゴが入るデザインに変更。
- カラー展開があり、ブラックやグリーンなども存在しています。
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商標登録済みを意味するレジスターマーク『®』も記載されちえます。
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サイズ表記は、ロゴの下中央に配置。
🔺【1970年代】三角タグ
- 『三角タグ』と呼ばれる白地にオレンジの三角形マークのついた製品も登場。オレンジタグやチビタグなどとも言われています。
- 1975年にヒッピー文化を象徴するプリントTシャツのために開発された『BEEFY-T』も登場。タグにも「BEEFY-T」の文字が記載されています。
- 1970年代後半には、三角タグの別名と区別しにくい『オレンジタグ』なるものも存在。黒縁の「Hanes」ロゴの下にオレンジの文字で「BEEFY-T」や「poly-cotton」、「FIFTY-FIFTY COMBED」と記載とうさされているタイプです。
🔵【1980年代】青タグ
- 1980年代はタグデザインに大きな変更があり。ブルーを基調にした『青タグ』と呼ばれるタグが採用されています。
- ロゴの前にはブルーとレッドのカラーを使った「H」マークもついています。
- 「BEEFY-T」や「poly-cotton」、「FIFTY-FIFTY COMBED」などの記載が入ったモデルもオレンジタグと同じく存在しています。
【1990年代〜】2枚タグ
- 1990年代には、ロゴの前に赤色の「H」マークがつきます。
- 1990年代の後半に入ると、『2枚タグ』が登場。1枚目のタグは短めでブランドロゴやモデル名が入っており、2枚目表面には素材や生産国、裏面には洗濯方法などが記されています。

FASHONSNAP
- タグデザインに大きな変更があり。ブルーを基調にした『青タグ』と呼ばれるタグが採用されています。
【2000年代〜】タグレス
- 2000年に入ると、タグを廃してTシャツのボディ自体にフラッグロゴをデザインしたモデルが登場。現行モデルも『タグレス』が採用されています。
タグ以外のチェックポイント(縫製・素材・Made in〜)
タグだけで判断できない場合は、他のディテールも重要な手がかりになります。
・縫製(ステッチ) → 袖口や裾がシングルステッチ(一本線)なら90年代以前の可能性が大。 ダブルステッチ(2本線)は90年代後半〜現行モデルに多くなります。
・素材 → コットン100%でかつ柔らかくてザラつきのある風合いは、古着特有のエイジングが期待できる。 90sまではヘビーウェイトやオープンエンド糸の生地も多い。
・製造国表記(Made in〜) → USA製(Made in U.S.A.)なら90年代初期以前。ドミニカ、メキシコ、ホンジュラス製は90年代後半〜2000年代の可能性が高い。 タグのデザインと併せて確認することで、より正確に年代を見極めらます。
まとめ:タグを制する者がヴィンテージを制す!
ヘインズのTシャツは、タグのデザインや素材・縫製といったディテールから年代を推測することができます。 特に、ヴィンテージ古着市場においては「シングルステッチ × Made in U.S.A. × 赤タグ(80s)」のように、いくつかの条件が揃えば高値で取引されることも。
古着好きなら必ず知っておきたい「タグ判別」は、知識を持つことで仕入れや販売、コレクションの楽しみが何倍にも広がります。 ぜひ本記事を参考に、タグの奥深さを味わってみてください!